南太平洋収束帯(みなみたいへいようしゅうそくたい、South Pacific convergence zone, SPCZ)とは、南太平洋に発生する大規模な収束帯のことである。熱帯収束帯(ITCZ)がメラネシア付近で南東方向に枝分かれしたように分布する。

概要

熱帯収束帯と同じように、強い対流を伴う地域である。本来そこにあるべき亜熱帯高圧帯の間に割って入り、オセアニアの多くの地域にモンスーン(雨季)の雨をもたらす。7~8月を中心とした冬は赤道のやや南付近にあるが、春、夏と暖かくなるにつれて南下し、1~2月を中心とした夏はオーストラリア北東部やフィジー南方沖付近にまで達する。

SPCZはエルニーニョ・南方振動(ENSO)の海域に近く、その変動の影響を大きく受ける。

南北両半球の亜熱帯高圧帯に挟まれた地域に発生する、熱帯収束帯以外の収束帯を亜熱帯収束帯(subtropical convergence zone)という。SPCZはこの1種である。他には、南大西洋収束帯(SACZ)、梅雨前線帯などがある。またこれらと別に、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)と呼ばれるものもある。

脚注



Ship Tracks off the Kamchatka Peninsula

熱帯収束帯 夢老い人の呟き

南太平洋諸国の情報/NPO法人南太平洋協会

「亜熱帯モード水」が気候変動の謎を解くカギ? 太平洋にある巨大な水塊の秘密に迫る EMIRA

日本だけじゃない! 環太平洋全域に壊滅的な被害をもたらす!──保江邦夫 独立王国†安曇野